北海道ブチ切れ旅行 (その7)

「北海道ブチ切れ旅行 (その6)」から
http://shiunmaru.at.webry.info/201409/article_6.html

9月7日

今日北海道を去る者にとっては忌々しい程の好天だった。
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今日で北海道&東日本パスの有効期限が切れる。
期限満了日にまだ北海道に居るという事は、復路に鉄道を使う気はさらさらないという事だ。
冗談じゃない。東北本線の鈍行乗継などもうまっぴらだ。
往路は『これから北海道に逃亡するぞ!』というワクワク感があったからまだ耐えられたものの、復路は地獄だ。
というわけで、今夜は苫小牧からフェリーに乗ることにした。

朝食後、10:25分の列車まで未だ2時間ほど余裕があったので、付近を散歩してみることにした。
どうせなら昨日行かなかった方向にしよう。
宿前の通りを国道方向に少し歩き右折すると、2kmほど先に"クリスマスツリーの木"というのがあるらしい。
そこへ行ってみよう。

未舗装道路自体滅多に見かけない首都圏からやって来ると、こういう道を見ただけでワクワクする。
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"おかせん里"からものの30分も歩けばこんなパノラマが広がる。
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これが"クリスマスツリーの木"という奴らしい。
そう言えば旅行パンフレットの写真で見たことがある。
シナ人小グループを乗せたセレナが一台やって来た他は、誰も来なかった。
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この木はさておき、周りの風景が素晴らしい。
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前の時もそうだったが、帰る日に限ってこういう天気になるのだ。
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2時間ばかり朝の散歩を楽しみ、おかせん里で預けた荷物を受け取り10:25発の富良野線で美馬牛を後にした。
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旭川からやって来たこの列車の車内は結構混雑していた。
私は女子二人組が座るボックスに相席させてもらった。
二人の会話の内容から察するに、どうやら中国語圏の客の様だ。
手にしていた旅行ガイドブックの文字が、あの人を小馬鹿にしたような簡体字ではなく難しい繁体字だったので、恐らく民国(台湾)の人だろう。
ちょっと話しかけてみたら、旭川のホテルに連泊しており、これから富良野を日帰りするんだそうだ。
どうりで軽装な訳だ。
「景色の良いところを訪ねるならば、終点の富良野まで乗らずに美瑛か美馬牛で降りた方が良いよ。」とアドバイスしたいところだが、女子旅には女子旅なりの事情と云うものもあるのだろう。

車窓の風景に見入る台湾女子。
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美馬牛から30分ほどで富良野に到着。
先ずはキオスクに直行。
昨夕から我慢していた煙草を購入し、駅前の灰皿でバキューム吸いした。
駅前の通りには、キャリーバッグをガラガラ引きずる中国人が間断なく往来する。
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11:29に富良野を出る快速狩勝号滝川行きは、『どうせキハ150だろう』という予想に反し、キハ40だった。

こういうゆったりした汽車旅を味わえるのは、オーソドックスな急行規格ボックスシートのキハ40ならではだ。
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富良野駅を出ると間もなく空知川を渡り、富良野盆地を後にする。
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島ノ下からは、空知川沿いに生い茂る森の中を進む。
カタン・・・(全休符)・・・カタン、という単行気動車特有のジョイント音が気持ちよい。
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旅程の初めの頃、石北本線で久しぶりに窓の開く列車に乗った時、とても新鮮な喜びを感じた。
北海道最終日の今日、『窓からこうして顔を出せる汽車旅も今日で御仕舞か・・・』と思うと、何とも言えない惜別の念を覚えた。
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滝川まで戻り函館本線に合流すると、久しぶりに架線というものを見た。
岩見沢までの普通2186Mは『ひょっとしたら今度こそ711系に乗れるかな?』という淡い期待をよそに、やはり721系だった。
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13:41に岩見沢に到着。
ここから直ぐに札幌に出て千歳線を利用した方が、苫小牧には早く到着できるのだが、『どうせならマイナーな室蘭本線に乗ってみたい』という好奇心があったので、1時間半ばかりを岩見沢で潰すことにした。
駅前では"空そば祭り"という催し物が執り行われていた。
北海道と云うと、とかく乳製品とかジャガイモの産地というイメージが先行するが、実は全国有数の蕎麦の産地なのである。
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各テントからは食指を刺激する匂いが漂ってくる。
一通り端から端まで見分し、一番活気のありそうな店舗で天ぷら蕎麦を注文した。
「もうすぐ閉店だから」と、天ぷらを多めにサービスしてくれたのだが、本来の量を知らないので、どれくらいサービスしてくれたのかは謎だ(笑)
だが、大変うまい蕎麦だった。
これでそばつゆが関西風ならばさらに申し分ないのだが。
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この後"であえーる岩見沢"で、今夜フェリーの中で食う弁当を購入し、駅へ戻った。

北海道最後の列車は、岩見沢15:06発、室蘭本線普通1470D苫小牧行き。
最後の最後までキハ40との縁に恵まれた。
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札幌からさして遠くない道央の真っただ中を走る室蘭本線のうち、この岩見沢-苫小牧間は今回が初めの乗車だ。
苫小牧-岩見沢間を移動するには、千歳線/函館本線を経由した方が本数も多くずっと便利だ。
しかし列車の時間さえ合えば、札幌近郊の混雑とは無縁の長閑な汽車旅を満喫できるこのルートも悪くない。
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ただし、車窓は単調だ。
北海道に上陸してすぐの頃はこんな風景にも一々感動していたが、景勝地を一巡りした今となってはこの程度の風景には無反応になってしまった。
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ローカル線のお約束として、始発駅から2~3駅の間に次々と客が下車して行き、発車して20分も経つと車内は御覧の通りになる。
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そんな路線なのに、かつては主要幹線だった名残で今でも路線の大部分が複線である。
非電化複線と云うのは、本州ではまずお目にかかれない不気味な光景だ。
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16:35、苫小牧に到着。
北海道旅行の締めくくりにしてはあまりにも殺風景な街だ。

どうやらこの辺りは雨が降っていたらしく、アスファルトは濡れていた。
気怠い西日が射しこむ駅前のバスターミナルで、フェリーターミナル行のバスを待つ。

北海道滞在はこれで終わってしまうが、私の入浴介助逃亡生活はまだしばらく続く。
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