北海道&東日本パス 北海道旅行(04)
「北海道&東日本パス 北海道旅行(03)」から
http://shiunmaru.at.webry.info/201401/article_110.html
明けて8月16日
今日は川湯温泉までの小移動です。
天気予報が外れて前線が早く南下してくれることを期待していましたが、相変わらずの雨模様です。
昨夜のようなどしゃ降りではなく傘無しで問題ない程度の霧雨ですが、今日予定している摩周湖見物には大きな痛手です。
しっとりとした朝の冷気を吸いながら何もない呼人駅へ向かいました。
地図によるとすぐそばに網走湖がある筈ですが、道路と湖畔の間は原生林が生い茂る丘に隔てられているので湖の存在を意識することは出来ません。
駅前ではギャラリーが誰も居ない中、網走市会議員候補が一人演説をしていました。
その横を通るのはバツが悪かったです(苦笑)
汽車待ちの一服。清涼な空気の中で吸う煙草は格別

呼人駅。昨夜は土砂降りの中こんな淋しい駅に到着しました

呼人から網走までは1駅7分足らずの移動ですが、白樺越しに網走湖畔をゆく気持ちのいい車窓です。
天気は生憎ですが、湖畔沿いの低い丘陵の所々に霧が塊となって立ち込める様は何とも北海道的で、「網走って案外良いところだな」と感じさせるものがありました。
網走湖はマイナーだけど中々惹かれるものがある

まだ朝飯を食べていなかったので、網走では蕎麦を食いました。
駅は市街地の外れにあるので、駅前は静かなもんです。
コンビニで酒を買い、10:01発の快速しれとこ号に乗るため再び駅に戻りました。
網走駅は自動改札機が設置されていない上、列車発車間近まで改札が開きませんので自由にホームに入ることが出来ません。
そこで、改札が開始されたら直ぐにホームに入れる様にと改札前に並びました。
この列車は本数の少ない釧網本線にあって、日中の良い時間を網走から釧路まで完走する列車ですので人気があります。
発車10分ほど前には私の後ろにも40~50人ほどの列が出来ました。
ところが、「釧路地方大雨の影響で折り返し列車が遅れ、網走発車も30ほど遅延する」との案内がもたらされた事により、一度出来上がった行列は次々とばらけ、皆高校野球放映中の待合室へと撤収しました。
こちらは傘無しでも全く問題ない程度なのに、釧路地方ではそんなに降っているなんて意外です。
しかし30分程すると再び放送が入り、今度は50分程遅れるとのことです。
私は川湯までしか乗らないし、この天気では摩周湖観光も取りやめにするだろうから、列車が少しばかり遅れても大した影響はありませんが、釧路から札幌方面への長距離列車に乗り継いだり、釧路空港から飛行機に乗ることを予定している人などは気が気でないでしょう。
私の場合は、列車の遅延云々よりも、こうも悪天候が続く事にいい加減嫌気がさしてきました。
これが日本中雨ならばまだしも、北海道以外すべて日本晴れだというのだから頭にきます。
癇癪を起して、バスで女満別に出て飛行機で東京に帰ってしまおうかと思ったほどです。
後発の普通列車は運休が決まったそうな・・

約束の10:50頃になるとようやく釧路方面からの単行気動車がやってまいりました。
「車内清掃をして直ぐに折り返すだろう」と期待して、皆一斉に改札前に集まりはじめましたが、車内清掃どころか「ブルルン・・」とディーゼルエンジンを切っちまいました。
間もなく駅員が出てきて、改札前に集まった客に向かい「只今運航本部から入った情報によりますと川湯温泉~磯分内間で運休となってしまいました。このため列車をどこまで運行するかについて協議中ですので今しばらくお待ちください。」と申し訳なさそうに伝えてきました。
相手が自然現象だから仕方がありませんが、流石に苛立ちを隠し切れない客が釧路からの特急列車のキャンセルのため次々と払い戻し窓口に集まりました。
今日は一般的な企業のお盆休み最終の前日ですから、今日札幌や東京に帰る客は多かったはず。
こりゃ影響甚大です。
バスターミナルの場所を尋ねる人や、レンタカー会社の場所を尋ねる人なども現れ結局駅に残ったのは20人程だけになってしまいました。
間もなく駅員が、「どこまで乗車する予定なのか」を尋ねるために一人一人にインタビューを開始しました。
一部「清里町」や「中斜里」といった声も聞こえましたが、その他は皆「釧路」と答えていました。川湯温泉は私一人です。
それから30分程して、列車運転は斜里まで、それ以降は列車代行バスとなる旨が告げられ、11:40頃ようやく改札が開始されました。
先ほどの人数点呼は、バス手配の準備のためだったのでしょう。
本来ならば立ち客が出るくらいの乗車があったはずですが、先述の通り大半の客は諦めて列を去ってしまったので、車内は閑散としたものです。
定刻より2時間近く遅れ、快速しれとこ号は網走を後にしました。
小さな網走の町中を抜けると間もなくオホーツク海に沿って走ります。
原生花園駅では、こんな雨の中降りていく客と乗ってくる客が一組ずつありました。
後方に過ぎ去る茶色い軌道や、熊笹の中を真っ直ぐ伸びる泥濘んだ道が雨に煙り、まるで東山魁夷の絵の様です。

海側ばかりに注意が行きがちですが、反対側の車窓からは長い時間濤沸湖を眺めることが出来ます。
晴れていればさぞ美しい車窓でしょう。

もう少し列車に乗って居たかったのですが、列車は当初の案内通り斜里で打ち切りとなってしまいました。
私が釧網本線で最も好きな区間、緑~川湯間を通ることが出来ず代行バスになってしまったのは何とも残念です。
代行バス。列車よりも快適だったりして・・

バスは、中斜里、清里町で1人ずつ客を降ろした後は、私の降りる川湯までノンストップです。
こんな天気だというのに、ちょうど斜里岳のあたりだけうまい具合に雲が切れており、薄紫色の山容が7割ほど姿をのぞかせていました。
牧草地を区切る真っ直ぐに伸びた白樺並木やポプラ並木。
牧草地の薄緑と、山の際に広がる森の深緑が織りなす見事なコントラスト。
このあたりの景色は十勝地方と並び北海道で最も好きな景色です。
小雨の国道391号を行く

清里町から川湯までは誰も下車しない筈なのに、小清水の集落を過ぎるとバスはどうしたことか国道391をそれ、右手の道道の方に入っていきました。
野上峠経由ではなく、わざわざ遠回りで大型車の走りにくい小清水峠を経由するようです。
理由はわかりませんが、こちらの方が景色に勝るので少し得した気分です。
峠の下りに差し掛かると、バスの車内がどことなく硫黄臭くなってきました。
川湯が近いことを実感できます。
どこをどう走っていつ国道に戻ったのか気づきませんでしたが、いつの間に左手に川湯パーク牧場の見覚えのある門が現れ、あっという間に駅前に着いてしまいました。
降りたのは私一人ですが、駅には列車の運転再開を待つ人が何人か集まっており、蛍光色のヤッケを着た案内所の職員が何か説明しているところでした。
この職員は、代行バスから降りた私の姿を見つけるとすぐさま「お客さん、温泉方面に行かれますか?」と声をかけてきました。
「はい」と答えると、「今、ちょうど出るところですから急いで乗ってください!」と、あれよあれよという間に温泉行バスに押し込められてしまいました。
実のところ、代行バスを降りたら川湯温泉駅のオーチャードグラスでランチをゆっくり堪能してから2時間後くらいのバスで温泉街へ向かうつもりだったのですが、それさへ出来ず川湯温泉駅を後にすることとなってしまいました。
川湯温泉駅は、駅そのものが私にとっての道内最大の観光スポットなのですが、滞在時間わずか1分未満です_| ̄|○
バスは10分かそこいらで温泉街に着きました。
ホテルきたふくろうはすぐに見つかりましたが、チェックイン出来る15時まで未だ1時間もあります。
こんなことなら、あの案内所のおじさんに「食事をしてからバスに乗ります」とはっきり伝え、オーチャードグラスで時間をつぶせばよかった、などと後悔しながらブラブラ川湯温泉の町中を歩いておりましたら、Google検索で評判の良かったお多福食堂というのがたまたま目に入ったので、ここで昼食をとることにいたしました。
頼んだのはカツ丼セットという限りなく普通のメニューなのですが、このセットについている醤油ラーメンが絶品です。
スープの繊細さ、面の細さ硬さ、全て私好みでした。
失礼ながら、こんな田舎町で、このようなきわめてレベルの高いラーメンに出会えるとは驚きです。
まだ少し時間が早いですが、14:40頃きたふくろうに戻ったら既にチェックイン出来ましたので、団体さんが来ない空いているうちに風呂を堪能することに致しました。
名湯の森ホテル きたふくろう。私には過分な部屋である。

川湯には数多くの温泉ホテルがありますが、ここは温泉街とそれを取り巻く森との際に立地しますので、清々しい白樺の森を見ながら露天につかることが出来ます。
川湯温泉は初めてではありませんが、前に泊まったのは温泉の事などまるで興味がなかった高校生の頃です。
いまこうして改めて浸かってみると、ph1.8の酸性パワーをひしひしと感じます。
硫黄臭も申し分ありません。
素晴らしい温泉です。
元々のアイヌ語の地名を和訳すると「湯の川」になることから、湯の川という地名になるはずだったらしいですが、湯の川は既に函館で使われてしまっているため混乱を避け川湯にしたとか・・
これだけ素晴らしいお湯なのだから、別に函館に遠慮することなんかないのに。
こんな素晴らしい硫黄泉に入るのは、去年の冬の熊本以来です。
先ほどまでは疎ましかった秋雨前線も、気温を下げてくれたおかげで格好の温泉日和を演出してくれました。
ロケーション抜群の露天風呂。無色透明だが硫黄臭炸裂

もうひたすら出たり入ったりを繰り返し、適当な時間に晩飯がてら町中を散歩してみました。
街の一番の中心部と思われる十字路を中心に、お土産屋が数件、居酒屋や食堂が数件。
後は広い間隔を置いて森の中に埋もれるようにホテルが立っています。
ときどき見かけるクラブからは、あまり上手でないカラオケの歌が聞こえてきます。
阿寒湖温泉のようにごちゃごちゃしておらず、それで居て全くさびれているという訳でもなく、私の好きな丁度いい規模の温泉街です。
何よりも、温泉街の周りがすべて森というのが気に入りました。
それに、いざとなったらセコマがあるのも有難いです。
それにしてもセコマは何でこんなにお菓子やカップめんが安いのでしょう。
普通コンビニではカップめんなど定価売りが基本で、一番安いのでも168円~ですが、セコマでは78円~です。
ホテル内や、町中のいたるところに中国語やハングル語の案内板が散見されますが、私の滞在中川湯温泉では外国人の姿を一人も見かけませんでした。
色々歩き回っていたら、三三五五というお店に「成吉思汗定食\1,200」の表記があったので、ここで晩飯をとることにしました。

ジンギスカンは、旅程上旭川・呼人・札幌でしか食べるチャンスがないことになっていましたが、思いがけず川湯にジンギスカンを提供する店があったとは有り難いです。
入り口の雰囲気に反して店内はモダンなジャスが流れており、着席するとお通しが運ばれてきたので「あ、定食屋じゃなくて居酒屋か。こりゃ失敗したかな・・」と思いましたが、他の客も定食メニューを注文していましたので安心しました。
ジンギスカンは、マツジンより味は落ちるもののボリュームはこれまでの中で最大で、十分に食べごたえがありました。
アルコール類はやや高めですが、お通し代が200円くらいしか取られていないようだったので、トータルではまぁ妥当な値段でしょう。
田舎にしてはなかなか洒落たお店

真っ直ぐホテルに帰ってしまうには勿体ないような心地より夜でしたので、食事の後小一時間程ひんやりと湿った冷気の中ブラブラして部屋へと戻りました。
こんな土産屋を覗いてみれば、高校生の頃を思い出す。


予報では前線が南に動き出したとのこと。
明日こそ晴れてくれるかな?
・・・晴れろよな・・・
「北海道&東日本パス 北海道旅行(05)」へ続く
http://shiunmaru.at.webry.info/201401/article_108.html
http://shiunmaru.at.webry.info/201401/article_110.html
明けて8月16日
今日は川湯温泉までの小移動です。
天気予報が外れて前線が早く南下してくれることを期待していましたが、相変わらずの雨模様です。
昨夜のようなどしゃ降りではなく傘無しで問題ない程度の霧雨ですが、今日予定している摩周湖見物には大きな痛手です。
しっとりとした朝の冷気を吸いながら何もない呼人駅へ向かいました。
地図によるとすぐそばに網走湖がある筈ですが、道路と湖畔の間は原生林が生い茂る丘に隔てられているので湖の存在を意識することは出来ません。
駅前ではギャラリーが誰も居ない中、網走市会議員候補が一人演説をしていました。
その横を通るのはバツが悪かったです(苦笑)
汽車待ちの一服。清涼な空気の中で吸う煙草は格別

呼人駅。昨夜は土砂降りの中こんな淋しい駅に到着しました

呼人から網走までは1駅7分足らずの移動ですが、白樺越しに網走湖畔をゆく気持ちのいい車窓です。
天気は生憎ですが、湖畔沿いの低い丘陵の所々に霧が塊となって立ち込める様は何とも北海道的で、「網走って案外良いところだな」と感じさせるものがありました。
網走湖はマイナーだけど中々惹かれるものがある

まだ朝飯を食べていなかったので、網走では蕎麦を食いました。
駅は市街地の外れにあるので、駅前は静かなもんです。
コンビニで酒を買い、10:01発の快速しれとこ号に乗るため再び駅に戻りました。
網走駅は自動改札機が設置されていない上、列車発車間近まで改札が開きませんので自由にホームに入ることが出来ません。
そこで、改札が開始されたら直ぐにホームに入れる様にと改札前に並びました。
この列車は本数の少ない釧網本線にあって、日中の良い時間を網走から釧路まで完走する列車ですので人気があります。
発車10分ほど前には私の後ろにも40~50人ほどの列が出来ました。
ところが、「釧路地方大雨の影響で折り返し列車が遅れ、網走発車も30ほど遅延する」との案内がもたらされた事により、一度出来上がった行列は次々とばらけ、皆高校野球放映中の待合室へと撤収しました。
こちらは傘無しでも全く問題ない程度なのに、釧路地方ではそんなに降っているなんて意外です。
しかし30分程すると再び放送が入り、今度は50分程遅れるとのことです。
私は川湯までしか乗らないし、この天気では摩周湖観光も取りやめにするだろうから、列車が少しばかり遅れても大した影響はありませんが、釧路から札幌方面への長距離列車に乗り継いだり、釧路空港から飛行機に乗ることを予定している人などは気が気でないでしょう。
私の場合は、列車の遅延云々よりも、こうも悪天候が続く事にいい加減嫌気がさしてきました。
これが日本中雨ならばまだしも、北海道以外すべて日本晴れだというのだから頭にきます。
癇癪を起して、バスで女満別に出て飛行機で東京に帰ってしまおうかと思ったほどです。
後発の普通列車は運休が決まったそうな・・

約束の10:50頃になるとようやく釧路方面からの単行気動車がやってまいりました。
「車内清掃をして直ぐに折り返すだろう」と期待して、皆一斉に改札前に集まりはじめましたが、車内清掃どころか「ブルルン・・」とディーゼルエンジンを切っちまいました。
間もなく駅員が出てきて、改札前に集まった客に向かい「只今運航本部から入った情報によりますと川湯温泉~磯分内間で運休となってしまいました。このため列車をどこまで運行するかについて協議中ですので今しばらくお待ちください。」と申し訳なさそうに伝えてきました。
相手が自然現象だから仕方がありませんが、流石に苛立ちを隠し切れない客が釧路からの特急列車のキャンセルのため次々と払い戻し窓口に集まりました。
今日は一般的な企業のお盆休み最終の前日ですから、今日札幌や東京に帰る客は多かったはず。
こりゃ影響甚大です。
バスターミナルの場所を尋ねる人や、レンタカー会社の場所を尋ねる人なども現れ結局駅に残ったのは20人程だけになってしまいました。
間もなく駅員が、「どこまで乗車する予定なのか」を尋ねるために一人一人にインタビューを開始しました。
一部「清里町」や「中斜里」といった声も聞こえましたが、その他は皆「釧路」と答えていました。川湯温泉は私一人です。
それから30分程して、列車運転は斜里まで、それ以降は列車代行バスとなる旨が告げられ、11:40頃ようやく改札が開始されました。
先ほどの人数点呼は、バス手配の準備のためだったのでしょう。
本来ならば立ち客が出るくらいの乗車があったはずですが、先述の通り大半の客は諦めて列を去ってしまったので、車内は閑散としたものです。
定刻より2時間近く遅れ、快速しれとこ号は網走を後にしました。
小さな網走の町中を抜けると間もなくオホーツク海に沿って走ります。
原生花園駅では、こんな雨の中降りていく客と乗ってくる客が一組ずつありました。
後方に過ぎ去る茶色い軌道や、熊笹の中を真っ直ぐ伸びる泥濘んだ道が雨に煙り、まるで東山魁夷の絵の様です。

海側ばかりに注意が行きがちですが、反対側の車窓からは長い時間濤沸湖を眺めることが出来ます。
晴れていればさぞ美しい車窓でしょう。

もう少し列車に乗って居たかったのですが、列車は当初の案内通り斜里で打ち切りとなってしまいました。
私が釧網本線で最も好きな区間、緑~川湯間を通ることが出来ず代行バスになってしまったのは何とも残念です。
代行バス。列車よりも快適だったりして・・

バスは、中斜里、清里町で1人ずつ客を降ろした後は、私の降りる川湯までノンストップです。
こんな天気だというのに、ちょうど斜里岳のあたりだけうまい具合に雲が切れており、薄紫色の山容が7割ほど姿をのぞかせていました。
牧草地を区切る真っ直ぐに伸びた白樺並木やポプラ並木。
牧草地の薄緑と、山の際に広がる森の深緑が織りなす見事なコントラスト。
このあたりの景色は十勝地方と並び北海道で最も好きな景色です。
小雨の国道391号を行く

清里町から川湯までは誰も下車しない筈なのに、小清水の集落を過ぎるとバスはどうしたことか国道391をそれ、右手の道道の方に入っていきました。
野上峠経由ではなく、わざわざ遠回りで大型車の走りにくい小清水峠を経由するようです。
理由はわかりませんが、こちらの方が景色に勝るので少し得した気分です。
峠の下りに差し掛かると、バスの車内がどことなく硫黄臭くなってきました。
川湯が近いことを実感できます。
どこをどう走っていつ国道に戻ったのか気づきませんでしたが、いつの間に左手に川湯パーク牧場の見覚えのある門が現れ、あっという間に駅前に着いてしまいました。
降りたのは私一人ですが、駅には列車の運転再開を待つ人が何人か集まっており、蛍光色のヤッケを着た案内所の職員が何か説明しているところでした。
この職員は、代行バスから降りた私の姿を見つけるとすぐさま「お客さん、温泉方面に行かれますか?」と声をかけてきました。
「はい」と答えると、「今、ちょうど出るところですから急いで乗ってください!」と、あれよあれよという間に温泉行バスに押し込められてしまいました。
実のところ、代行バスを降りたら川湯温泉駅のオーチャードグラスでランチをゆっくり堪能してから2時間後くらいのバスで温泉街へ向かうつもりだったのですが、それさへ出来ず川湯温泉駅を後にすることとなってしまいました。
川湯温泉駅は、駅そのものが私にとっての道内最大の観光スポットなのですが、滞在時間わずか1分未満です_| ̄|○
バスは10分かそこいらで温泉街に着きました。
ホテルきたふくろうはすぐに見つかりましたが、チェックイン出来る15時まで未だ1時間もあります。
こんなことなら、あの案内所のおじさんに「食事をしてからバスに乗ります」とはっきり伝え、オーチャードグラスで時間をつぶせばよかった、などと後悔しながらブラブラ川湯温泉の町中を歩いておりましたら、Google検索で評判の良かったお多福食堂というのがたまたま目に入ったので、ここで昼食をとることにいたしました。
頼んだのはカツ丼セットという限りなく普通のメニューなのですが、このセットについている醤油ラーメンが絶品です。
スープの繊細さ、面の細さ硬さ、全て私好みでした。
失礼ながら、こんな田舎町で、このようなきわめてレベルの高いラーメンに出会えるとは驚きです。
まだ少し時間が早いですが、14:40頃きたふくろうに戻ったら既にチェックイン出来ましたので、団体さんが来ない空いているうちに風呂を堪能することに致しました。
名湯の森ホテル きたふくろう。私には過分な部屋である。

川湯には数多くの温泉ホテルがありますが、ここは温泉街とそれを取り巻く森との際に立地しますので、清々しい白樺の森を見ながら露天につかることが出来ます。
川湯温泉は初めてではありませんが、前に泊まったのは温泉の事などまるで興味がなかった高校生の頃です。
いまこうして改めて浸かってみると、ph1.8の酸性パワーをひしひしと感じます。
硫黄臭も申し分ありません。
素晴らしい温泉です。
元々のアイヌ語の地名を和訳すると「湯の川」になることから、湯の川という地名になるはずだったらしいですが、湯の川は既に函館で使われてしまっているため混乱を避け川湯にしたとか・・
これだけ素晴らしいお湯なのだから、別に函館に遠慮することなんかないのに。
こんな素晴らしい硫黄泉に入るのは、去年の冬の熊本以来です。
先ほどまでは疎ましかった秋雨前線も、気温を下げてくれたおかげで格好の温泉日和を演出してくれました。
ロケーション抜群の露天風呂。無色透明だが硫黄臭炸裂

もうひたすら出たり入ったりを繰り返し、適当な時間に晩飯がてら町中を散歩してみました。
街の一番の中心部と思われる十字路を中心に、お土産屋が数件、居酒屋や食堂が数件。
後は広い間隔を置いて森の中に埋もれるようにホテルが立っています。
ときどき見かけるクラブからは、あまり上手でないカラオケの歌が聞こえてきます。
阿寒湖温泉のようにごちゃごちゃしておらず、それで居て全くさびれているという訳でもなく、私の好きな丁度いい規模の温泉街です。
何よりも、温泉街の周りがすべて森というのが気に入りました。
それに、いざとなったらセコマがあるのも有難いです。
それにしてもセコマは何でこんなにお菓子やカップめんが安いのでしょう。
普通コンビニではカップめんなど定価売りが基本で、一番安いのでも168円~ですが、セコマでは78円~です。
ホテル内や、町中のいたるところに中国語やハングル語の案内板が散見されますが、私の滞在中川湯温泉では外国人の姿を一人も見かけませんでした。
色々歩き回っていたら、三三五五というお店に「成吉思汗定食\1,200」の表記があったので、ここで晩飯をとることにしました。

ジンギスカンは、旅程上旭川・呼人・札幌でしか食べるチャンスがないことになっていましたが、思いがけず川湯にジンギスカンを提供する店があったとは有り難いです。
入り口の雰囲気に反して店内はモダンなジャスが流れており、着席するとお通しが運ばれてきたので「あ、定食屋じゃなくて居酒屋か。こりゃ失敗したかな・・」と思いましたが、他の客も定食メニューを注文していましたので安心しました。
ジンギスカンは、マツジンより味は落ちるもののボリュームはこれまでの中で最大で、十分に食べごたえがありました。
アルコール類はやや高めですが、お通し代が200円くらいしか取られていないようだったので、トータルではまぁ妥当な値段でしょう。
田舎にしてはなかなか洒落たお店

真っ直ぐホテルに帰ってしまうには勿体ないような心地より夜でしたので、食事の後小一時間程ひんやりと湿った冷気の中ブラブラして部屋へと戻りました。
こんな土産屋を覗いてみれば、高校生の頃を思い出す。


予報では前線が南に動き出したとのこと。
明日こそ晴れてくれるかな?
・・・晴れろよな・・・
「北海道&東日本パス 北海道旅行(05)」へ続く
http://shiunmaru.at.webry.info/201401/article_108.html
この記事へのコメント
仰る通り、頻繁に北海道に出かけていたころは家中ニポポやら木彫りの羆が転がってました。
テレビの上でホコリをかぶったニポポを見ては、「なぜ毎回同じ失敗をするんだろう?」と自分を責めたものです(笑)
ジンギスカンは、それほど腹が減っていない時でもあの匂いを嗅げば唾液が分泌されるほど好きです。
福岡のラーメン、北海道のジンギスカン、千葉のイワシのローテーションだけで生きていけるかもしれません。
>列車がダメなのにバスはいいというのも変な話ですが
川湯駅の観光案内所のおばさんが、「いま、JR北海道は大げさなくらい運行に慎重になってるんだと思う」と話していました。
何しろ立て続けにディーゼル特急が燃えちゃったり、運転士が居眠りしちゃったりしましたからねぇ・・・
列車がダメなのにバスはいいというのも変な話ですが、道道を行ったという事は国道は通行止めだったのかもしれませんね。
ジンギスカン好きですねぇ(笑)、まぁ、ラーメンほどハズレは無いでしょうけど・・・。
焼いて出てくる所はそれなりの味の所が多いです。
道民がこう言っちゃなんですが、お土産に木彫りを買ってはダメですよ。
帰ってから木彫りを目の前にして、自己嫌悪に陥る事間違いないです(爆)。
しかし、漢人が居ないと言うのもラッキーでしたね。